黒田官兵衛改め黒田如水が水の循環を人の一生に置き換えたものを作る。
一.自ら活動して他を動かしむるは水なり
二.障害に相激しく勢力を百倍し得るは水なり
三.常に己の進路を求めて止まざるは水なり
四.自ら潔うして他の汚れを洗い清濁併せ容るるは水なり
五.洋々として太陽を充たし発しては蒸気となり雲となり雨となり雪変じ霞と化し凝しては玲瓏たる鏡となり而かも其性を失わざるは水なり
意味
1.水は自ら流れを作り、その流れは他のものを押し流す力がある。自ら模範を示すことによって周囲を牽引する能力が発揮できるというもので、他者の原動力となれ。率先垂範。
2.水に障害があった時、水量が溜めることで勢いが増し、何百倍もの力が出せる。障害があっても、ただ過すのではなく力を蓄えて行き、蓄積された力を活動の源として発揮する。困難に直面しても自分の可能性を諦めてしまっては発展しない。
3.絶えず流れ、進むのが水である。自分の進路に志を持って絶えず求めていく。失敗を他者の責任にすることがないよう、自ら考えて知恵と努力で道を開いて行く。
4.水は清い存在であり、全てのものの汚れを洗い流し、清流も濁流も合わせて呑みこんで行く度量がある。様々な価値観を持つ人が一組織に集まっているが、考え方や価値観が違うだけで排除するのではなく、長所を見つけてそれを活かすことを考えて、一つにまとめていくことが大事である。
5.水は温度の変化や器の形によって自らの形を変えるが本性は一切変わらない。人は変化の対処に柔軟でなければならないが不変の摂理を見誤ってはいけない。
黒田官兵衛(黒田孝高、黒田如水1546‐1604)
織田信長が褒め称え、豊臣秀吉の側近、知恵袋といわれ頼りにし、徳川家康が恐れた、戦国時代から江戸時代前期にかけての最強の軍師。豊前国中津城主。キリシタン大名。
貴船神社
京都府京都市左京区鞍馬貴船町
加茂川の水源地にあたり、水は万物の命の源であり、大切な水を供給する水源の神様といわれている。平安の昔から日照りや長雨が続いた時等、祈念がこめられた。
本宮の社殿前の石垣から溢れ出る御神水は貴船山より湧き出している。一度も枯れたことがなく、弱アルカリ性の良質の水といわれている。「森と水と心と。京都洛北」のキャッチフレーズのように、水と生きている場所といえる。
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